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文献詳細

雑誌文献

臨床検査39巻8号

1995年08月発行

文献概要

トピックス

慢性関節リウマチと抗カルパスタチン抗体

著者: 三森経世1

所属機関: 1慶鷹義塾大学内科

ページ範囲:P.966 - P.967

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1.カルパスタチンとは
 カルパスタチン(calpastatin)とは,カルシウム依存性中性プロテアーゼの一種であるカルパイン(calpain)の特異的内在性阻害因子である.カルパインはカルパスタチンとともに哺乳動物細胞の細胞質内に普遍的に存在し,細胞内酵素(プロテインキナーゼCなど),細胞内細線維(ニューロフィラメント,ビメンチンなど),受容体蛋白(ステロイド受容体など)を基質として分解し,細胞の情報伝達や分化,増殖などに関与するものと考えられている.ヒトカルパスタチンは673アミノ酸残基から成り,推定分子量72,000の蛋白として合成されるが,SDS-PAGEではアミノ酸組成の特殊性から見かけ上110kDaに泳動される.構造的にはN末端のLドメインと,カルパイン阻害活性を持ち構造の類似するⅠ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳの4つのドメインから構成される.
 筆者らは慢性関節リウマチ(RA)を中心とするリウマチ疾患に,抗カルパスタチン抗体が検出されることを初めて見いだしたので,ここに紹介しておきたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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