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文献詳細

雑誌文献

臨床検査39巻9号

1995年09月発行

文献概要

トピックス

甲状腺硝子化索状腺腫

著者: 清水道生1

所属機関: 1川崎医科大学病理学教室

ページ範囲:P.1078 - P.1080

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 硝子化索状腺腫(hyalinizing trabecular adeno-ma)は1987年にCarneyら1)によって初めて提唱された甲状腺腫瘍で,濾胞腺腫の特殊型として位置づけられている.実際には1982年にWard ら2)により細胞質に豊富なフィラメントを有するhyaline cell tumorとして同様の腫瘍が発表されていたが,この電顕所見は非特異的なものと考えられていた.硝子化索状腺腫は甲状腺の中でもまれな腫瘍で,報告例はいまだ少なく50例に満たない.
 肉眼的には被膜を有する,境界明瞭な充実性の腫瘤で,大きさは通常直径2cm以下である.割面の色調は灰白色ないしは黄褐色で,通常の腺腫とほとんど区別がつかない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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