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文献詳細

雑誌文献

臨床検査4巻1号

1960年01月発行

文献概要

海外だより

臨床検査の格づけ—ボルチモアにて

著者: 小酒井望

所属機関:

ページ範囲:P.25 - P.25

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 病院の検査室と限らず,どの検査室でも同じことであるが,検査室で最も大切なのは,そこの検査成績が果して何時も信頼できるかどうかということである。ところが残念ながら我々にはそれを知る方法がない。それで検査件数が猛烈に多くなり,どうみても信頼度が低下せざるを得ないような状態になつても,院長はじめ病院管理者は知らぬ顔をしておれるのだし,検査室の管理担当者も止むを得んと溜め息をついておしまいになるのである。
 結局,検査室の良しあしは,(1)部屋の広さ,機械などの設備,(2)指導者ならびに技術員の良否から判定せざるを得ない。特に技術員の良否は重要な判定資料である、さいわい日本では臨床病理学会の1級,2級試験が回を重ねて来ているから,2級,1級技術者が検査を担当しているところならば,それ相当の信頼度があると判断できよう。勿論,最近衛生検査技師法による国家試験が出来たが,現在のところは試験の内容からみて技術者としての最低限の能力の試験にしか過ぎないから,これの合格者が検査を担当しているからと云つて,それだけでは成績の信頼度が高いとは云い難い。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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