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癩の血清反応の臨床的意義
著者: 阿部正英1
所属機関: 1国立らい研究所
ページ範囲:P.601 - P.605
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癩患者は現在の我国においては癩療養所に大部分が隔離されており,一般の医療機関で癩患者に接することは稀である。従つて,それらの臨床検査室で癩の血清反応を試みる機会は少い。しかしなお,癩の新発生患者は皆無ではなく,一般の外来患者に交つて診療(多くは皮膚科)を受けることがあるので,医師並びに衛生検査技術士としては癩の診断ないしは他疾患との鑑別診断のためにいかなる血清学的検査法があるかを知ることは決して無駄ではない。そこで以下に,一般臨床検査室においても容易に行いうる癩の血清反応を,その検査技術の詳細よりも,むしろ実際的応用面における意義に重点をおいて紹介したい。
癩患者は現在の我国においては癩療養所に大部分が隔離されており,一般の医療機関で癩患者に接することは稀である。従つて,それらの臨床検査室で癩の血清反応を試みる機会は少い。しかしなお,癩の新発生患者は皆無ではなく,一般の外来患者に交つて診療(多くは皮膚科)を受けることがあるので,医師並びに衛生検査技術士としては癩の診断ないしは他疾患との鑑別診断のためにいかなる血清学的検査法があるかを知ることは決して無駄ではない。そこで以下に,一般臨床検査室においても容易に行いうる癩の血清反応を,その検査技術の詳細よりも,むしろ実際的応用面における意義に重点をおいて紹介したい。
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