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文献詳細

雑誌文献

臨床検査40巻1号

1996年01月発行

文献概要

トピックス

エンドトキシンによるプログラム細胞死(アポトーシス)

著者: 加藤豊1 横地高志1

所属機関: 1愛知医科大学微生物免疫

ページ範囲:P.79 - P.80

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 生体内では,恒常性を維持するために次々と新しい細胞が生産され,一方で不要となった細胞が死んでいる.このときの細胞の死に方は,例えば,怪我をしたときの傷口にみられるような細胞の死に方とは異なった特徴を有している.前者をプログラム細胞死(アポトーシス),後者をアクシデント細胞死(ネクローシス)と呼び,特にアポトーシスは,生体の恒常性の維持のために必要不可欠の現象として近年注目を集めるようになってきた.
 エンドトキシン(内毒素)はグラム陰性桿菌が菌体外膜に持つ糖脂質であり,臨床的には,エンドトキシンショックの原因物質として重要である.しかし,このエンドトキシンがアポトーシスの誘導因子であることが明らかになったのはつい最近のことである1).エンドトキシン自体はアポトーシスを惹起することはないが,エンドトキシンを生体に投与した場合,多相多様の生体防御機構が働き,結果として各種の臓器に通常ではみられないアポトーシスが惹起される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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