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virus associated hemophagocytic syndrome〔VAHS〕
著者: 和田靖之1
所属機関: 1東京慈恵会医科大学柏病院小児科
ページ範囲:P.1201 - P.1203
文献購入ページに移動1.はじめに
virus associated hemophagocytic syndrome(VAHS)は,1979年にRisdallらが良性の組織球増殖症の1つとして報告して以来1),ウイルス感染のみならず,さまざまな感染症で発症することが報告され,また各種の免疫異常状態を根底に持つ患者の経過中に合併することもいわれており2~3),これらの疾患群を近年hemophagocyticsyndrome(HPS)と総称している.VAHSは,ウイルスなどの先行感染の後,比較的良性で反応性の組織球の増殖と以前は考えられていたが,致命的な症例も多く報告されるようになり,また悪性リンパ腫との鑑別が困難であった症例も散見されている4).本稿では,われわれが経験したウイルス感染が関連したと考えられるHPS,つまりVAHSの症例も含めて概説する.
virus associated hemophagocytic syndrome(VAHS)は,1979年にRisdallらが良性の組織球増殖症の1つとして報告して以来1),ウイルス感染のみならず,さまざまな感染症で発症することが報告され,また各種の免疫異常状態を根底に持つ患者の経過中に合併することもいわれており2~3),これらの疾患群を近年hemophagocyticsyndrome(HPS)と総称している.VAHSは,ウイルスなどの先行感染の後,比較的良性で反応性の組織球の増殖と以前は考えられていたが,致命的な症例も多く報告されるようになり,また悪性リンパ腫との鑑別が困難であった症例も散見されている4).本稿では,われわれが経験したウイルス感染が関連したと考えられるHPS,つまりVAHSの症例も含めて概説する.
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