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文献詳細

雑誌文献

臨床検査40巻12号

1996年11月発行

文献概要

今月の主題 臨床化学とHPLC 技術解説

血中・尿中カテコールアミンおよびその代謝物

著者: 辻哲1 片山善章1

所属機関: 1国立循環器病センター臨床検査部

ページ範囲:P.1252 - P.1258

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 HPLCを用いたアテコールアミン(CA)の蛍光測定法について概説した.THI蛍光反応はCAに特異性が高く,最も信頼性の高い方法である.DPE法はTHI法に比べて特異性は若干劣るもののノルアドレナリン,アドレナリンに加えてドーパミンをも同時に定量できる点で画期的である.最近は,DPE法を利用した前処理をほとんど必要としない専用自動分析器が普及しつつあり,簡便性・信頼性・感度のすべてを満足する装置として注目される.
 血液検体の取り扱いに関して,血小板の問題を考慮すべきであることが明らかとなった.今までほとんど注意されてこなかったが,血小板は大量のCAを保有しており,血漿に残留する血小板の量により測定値を大きく変動させる可能性がある.〔臨床検査40:1252-1258,1996〕

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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