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文献詳細

雑誌文献

臨床検査40巻13号

1996年12月発行

文献概要

今月の表紙 表在性真菌症の臨床検査シリーズ まれな表在性または深在性皮膚真菌症の臨床検査・3

Paecilomyces SP.,Alternaria SP.およびScedosporium apiospermumによる皮膚の感染症

著者: 山口英世1 内田勝久1

所属機関: 1帝京大学医真菌研究センター

ページ範囲:P.1354 - P.1355

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 Paecilomyces sp.は非着色性糸状菌,Alternariasp.は着色性(黒色)糸状菌であり,いずれも通常の環境中に生息する汚染菌とみなされているが,まれにヒトに感染症を引き起こす.Paecilomycessp.に起因する真菌症としては,角膜炎や術後眼内炎など眼の感染症が最も多いが,頻度は低いものの,皮膚真菌症,特に深在性皮膚真菌症の原因にもなる.主要原因菌種は,P.variotiiとP.lilacinusである.
 一方,Alternaria sp.は,表在性または深在性の皮膚真菌症の起因菌となることがあり,特に顔面に好発する.菌種としてはA.alternataが圧倒的に多く,A.tenuissimaがこれに次ぐ.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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