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今月の主題 基準値 病態識別値
血中薬物濃度治療域
著者: 藤村昭夫1 坂本公一1
所属機関: 1自治医科大学臨床薬理学
ページ範囲:P.1427 - P.1432
文献購入ページに移動 いくつかの薬物では安全かつ有効な血中濃度の範囲,いわゆる"血中薬物濃度治療域"が明らかにされている.治療域の狭い薬物や体内動態の個人差が大きい薬物ではそれを用いる場合,血中濃度を測定することが望ましいとされており,抗てんかん薬をはじめテオフィリン,ジギタリス剤,アミノ配糖体およびグリコペプチド系抗生物質,リチウム,抗不整脈薬,免疫抑制薬などの血中濃度は臨床で広く測定されている.治療域は絶対的なものではないが臨床上有用である.その利用にあたっては治療域が得られた背景や個々の薬物の体内動態を十分理解することが必要である.〔臨床検査40:1427-1432,1996〕
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