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文献詳細

雑誌文献

臨床検査40巻2号

1996年02月発行

文献概要

今月の主題 活性酸素とSOD 活性酸素と病態

肝疾患

著者: 黒瀬巌1 石井裕正1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部消化器内科

ページ範囲:P.181 - P.187

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 各種肝疾患や病態において活性酸素の役割が報告されている.他の臓器と同様に,活性酸素の産生系と消去系のバランスの破綻は,肝内における酸素ストレス(oxidative stress)を介した細胞障害を惹起する.また,活性酸素による攻撃の標的としては,脂質を多く含む細胞膜や酵素を含有する細胞内小器官のほか,核酸(DNA)が挙げられる.したがって,酸素ストレスによる肝障害過程を解明する場合,細胞死の形態としてネクローシス(壊死)のみならず,DNA断片化により惹起されるアポトーシスが重要な概念となってくる.本稿においては,肝臓,特に肝細胞における活性酸素の産生系と消去系について述べるほか,酸素ストレスを介した細胞障害過程,機序について概説した.〔臨床検査40:181-187,1996〕

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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