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今月の主題 悪性リンパ腫 技術解説
免疫染色と表面マーカー
著者: 小林晏1
所属機関: 1大阪厚生年金病院病理科
ページ範囲:P.297 - P.302
文献購入ページに移動 リンパ球はBあるいはTリンパ球のいずれも成熟・分化に応じた細胞表面マーカーが発現する.したがって非ホジキン悪性リンパ腫の細胞表面マーカーを酵素抗体法で免疫染色し解析することにより,正常リンパ球のいかなる成熟・分化段階に対応する腫瘍かを明確にし,またそのマーカーの均一性(monoclonality)から反応性変化と鑑別しうる.リンパ腫細胞の遺伝子の再構成の検索はより特異的で厳密な細胞系列の同定が可能であるが,種々の細胞が混在しているとき,組織構築や各細胞を形態的に観察・同定しながらおのおのの表面マーカーを検出・対比できるので免疫染色の有用性はきわめて高い.ホジキンリンパ腫では特異性は低いがCD30(Ki-1),CD15(Leu M1)がともに陽性を示し,病理組織像とならび診断に有用である.〔臨床検査 40:297-302,1996〕
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