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今月の主題 悪性リンパ腫 話題
MRIと悪性リンパ腫の骨髄浸潤
著者: 高木省治郎1 田中修2
所属機関: 1自治医科大学大宮医療センター血液科 2自治医科大学大宮医療センター放射線科
ページ範囲:P.327 - P.330
文献購入ページに移動悪性リンパ腫の骨髄浸潤の有無は病期の判定や治療法の選択においてきわめて重要である.現在,骨髄浸潤の有無は腸骨からの骨髄生検または穿刺によって調べられている.非ホジキンリンパ腫の骨髄浸潤はsmall lymphocytic lymphomaやマントル細胞リンパ腫にもっとも多く認められるとされており,50%以上の濾胞性リンパ腫の症例に骨髄浸潤が認められている.びまん性リンパ腫では5%から34%に骨髄浸潤は認められている.一方,ホジキン病では4%から14%の割合で骨髄浸潤が認められるという.また,骨髄生検の施行回数によってもその頻度は異なり,一側の腸骨での骨髄生検に比べ両側からの骨髄生検では骨髄生検の陽性率が10%~20%程度上昇するとされている.しかしながら,骨髄生検または骨髄穿刺で得られる検体の量はごくわずかであり,はたしてこれが患者の骨髄病変を正確に反映しているかどうかはなはだ疑問と言わざるをえない.近年,画像診断の著しい発展によりMRI★による血液疾患への応用が検討されるようになってきた.本稿ではMRIによるリンパ腫の骨髄浸潤についてわれわれの検討をもとに解説したい.
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