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文献詳細

雑誌文献

臨床検査40巻3号

1996年03月発行

文献概要

トピックス

Diff-Quik染色

著者: 広川満良1

所属機関: 1川崎医科大学病理学教室

ページ範囲:P.347 - P.348

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 Diff-Quik染色はWright染色の変法であり,1970年代後半にアメリカで市販された.当時は素早く簡単に染色できることからもっぱら開業医のオフィスで血液塗抹標本の染色に用いられていたが,近年では穿刺吸引細胞診の普及に伴い,その迅速診断やエイズ患者の病原体検索に重宝がられている1~5).本稿では,細胞診の立場から,Diff-Quik染色の染色方法,特徴,適応などについて簡単に説明することにする.
 染色液は固定液(淡青色),Diff-Quik Ⅰ液(赤色),Diff-Quik Ⅱ液(紫色)の3液からなり,国際試薬から市販されている.固定液はメタノールが主成分で,100%メタノール液で代用できる.Diff-Quik Ⅰ液はエオジンが,Diff-Quik Ⅱ液はメチレンブルーとアズールⅠ液が主成分である.Diff-Quik染色を行う場合,まず塗抹後直ちに冷風で十分に乾燥させ,次に固定液の中で5秒間ぐらい固定する.その後,Diff-Quik Ⅰ液に5~10秒間,Diff-Quik Ⅱ液に10~15秒間浸し,流水で水洗し,検鏡する.染色操作は簡単で,染色性が薄い場合は,Ⅰ・Ⅱ液それぞれの所からやり直す.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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