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文献詳細

雑誌文献

臨床検査40巻3号

1996年03月発行

文献概要

研究

当院で経験したまれな感染症の2症例―マンソン住血吸虫症と大複殖門条虫症

著者: 宇田川郁子1 甲田雅一1 福原淳子1 竹内美香1 蓮沼剛2 松崎廣子1

所属機関: 1東京警察病院中央検査部第一部 2東京警察病院内科

ページ範囲:P.365 - P.367

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 本邦ではまれな感染症である,マンソン住血吸虫症の1例と大複殖門条虫症の1例を経験した.前者は,糖尿病で入院中に実施した便虫卵検査から虫卵を検出したもので,患者の生活歴から,感染した虫体は患者体内で,15年以上生存していたと考えられた.後者は,西日本沿岸地域を主流行地とする日本特有の条虫症であるが,報告例は全国で過去約200例しかなく,東京では過去2例で本症例が3例目である.現在では交通手段が発達しており,このような感染症に遭遇する機会は増加するものと思われる.したがってこのような感染症の存在についても念頭に置き,検査を進めてゆくことが大切である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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