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文献詳細

雑誌文献

臨床検査40巻5号

1996年05月発行

文献概要

今月の主題 心筋梗塞の生化学的マーカー 巻頭言

心筋梗塞診断のための血液化学的検査の変遷

著者: 河合忠1

所属機関: 1自治医科大学臨床病理学教室

ページ範囲:P.503 - P.504

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 食生活の欧米化,車社会での運動不足,環境汚染の悪化,喫煙習慣の若年化,ストレス社会,など多くの要因が重なり,虚血性心疾患が激増してきた.しかも,表向き"快適な近代文明生活"を享受している間に,虚血性心疾患が徐々に忍び寄るから,ついついその予防を忘れがちとなる.そして,ある日突然心筋梗塞で倒れる.
 虚血性心疾患には,狭心症と心筋梗塞がある.これらの疾患は,冠動脈の狭窄または閉塞によって心筋への血流がとだえて,心筋虚血状態に原因する.狭心症では可逆的な心筋障害にとどまるが,心筋の一部壊死まで進むと心筋梗塞である.両者は根本的に治療法が異なるので,早期に鑑別しなければならない.そのためには,心筋壊死の存在と程度を知ることと,心機能の障害度を知る必要があり,心電図および生化学的検査が行われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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