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文献詳細

雑誌文献

臨床検査40巻5号

1996年05月発行

文献概要

今月の主題 心筋梗塞の生化学的マーカー 心筋細胞質蛋白の臨床検査〔総論〕

心筋細胞質蛋白の考え方

著者: 岡部紘明1

所属機関: 1熊本大学医学部臨床検査医学

ページ範囲:P.565 - P.569

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心筋細胞質蛋白であるミオグロビンおよびヒト心臓脂肪酸結合蛋白の心筋梗塞で診断意義について述べる.両蛋白とも可溶性低分子蛋白で膜透過性が亢進すると細胞から血中に遊離してくるので,急性心筋梗塞の早期診断の指標とされる.ミオグロビンは酸素をミトコンドリアに伝達するのに重要な役割を果たしているが,骨格筋にも含まれ臓器特異性はない.脂肪酸結合蛋白は心筋のエネルギー源として重要な脂肪酸の細胞内転送などを行い,心筋特異性のある蛋白で,虚血の影響を受け,心筋梗塞発症後早期に血中に現れる.〔臨床検査 40:565-569,1996〕

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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