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文献概要
今月の主題 フローサイトメトリー―最近の進歩 話題
細胞活性化の指標―細胞内pH
著者: 米山彰子1
所属機関: 1東京大学医学部附属病院検査部
ページ範囲:P.1146 - P.1148
文献購入ページに移動1.はじめに
細胞内pH (pHi)は細胞内の代謝や分泌,細胞膜を通じてのイオンの出入り,細胞サイズの調節,細胞の増殖や活性化など,種々のプロセスに重要な役割を果たしている1).蛍光pH指示薬と蛍光分光光度計を用いたpHiの測定が以前よりも簡便に行われるようになったが,この方法では細胞浮遊液全体の蛍光を測定するため,細胞集団の一部にpHiの変化がある場合には検出できない可能性がある.そこで筆者らは,フローサイトメーター(FCM)を用いてリンパ球のpHi測定を試みている2~4)ので紹介する.
細胞内pH (pHi)は細胞内の代謝や分泌,細胞膜を通じてのイオンの出入り,細胞サイズの調節,細胞の増殖や活性化など,種々のプロセスに重要な役割を果たしている1).蛍光pH指示薬と蛍光分光光度計を用いたpHiの測定が以前よりも簡便に行われるようになったが,この方法では細胞浮遊液全体の蛍光を測定するため,細胞集団の一部にpHiの変化がある場合には検出できない可能性がある.そこで筆者らは,フローサイトメーター(FCM)を用いてリンパ球のpHi測定を試みている2~4)ので紹介する.
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