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文献詳細

雑誌文献

臨床検査41巻10号

1997年10月発行

文献概要

今月の主題 フローサイトメトリー―最近の進歩 話題

染色体分析と分取

著者: 野口義夫1

所属機関: 1佐賀大学理工学部電気電子工学科

ページ範囲:P.1167 - P.1169

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1.セルソータのしくみ
 市販のセルソータは,染色体や細胞からの蛍光強度に基づいて,そのタイプを判定する.蛍光を出させるために,染色体や細胞に蛍光色素を標識し,断面が染色体や細胞より大きいレーザービームを照射する.染色体や細胞からの蛍光を光電子増倍管とプリアンプで電圧信号に変換すれば,蛍光強度に比例した高さを持つ電圧パルスが計測できる.パルス波高は蛍光色素の量にほぼ比例する.
 集めたい細胞や染色体を1個含む水滴のみをプラスかマイナスに帯電させ,それを電場のかかった空間内を落下させると,帯電水滴が電場方向またはその逆方向に振れる.このしくみで,セルソータは分取したいタイプの細胞や染色体のみを大量に収集できる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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