文献詳細
文献概要
シリーズ最新医学講座―遺伝子診断 Application編
Menkes病
著者: 児玉浩子1
所属機関: 1帝京大学医学部小児科
ページ範囲:P.1802 - P.1806
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Menkes病は1962年にMenkesらが頭髪異常,脳変性の男児を報告したのに始まり1),1972年Danksが本症状は腸管での銅の吸収障害による銅欠乏症状であることおよび銅の吸収障害は腸粘膜での銅の蓄積によるものであることを明らかにした2).1993年,本症の原因遺伝子は銅輸送―PタイプATPase (ATP7A)遺伝子であることが明らかになった3~5).本症は,典型的症状を呈する古典型Menkes病と症状の軽い軽症型Menkes病がある6).Occipital horn症候群もATP7A遺伝子に異常があり,本症の軽症型であることが証明された7).
本症の中枢神経障害は乖篤であるが,早期(胎内~生後2か月以内)に治療を開始すると予防が期待できる.このような点からも,本症では胎内診断を含む早期診断が.重要である.
Menkes病は1962年にMenkesらが頭髪異常,脳変性の男児を報告したのに始まり1),1972年Danksが本症状は腸管での銅の吸収障害による銅欠乏症状であることおよび銅の吸収障害は腸粘膜での銅の蓄積によるものであることを明らかにした2).1993年,本症の原因遺伝子は銅輸送―PタイプATPase (ATP7A)遺伝子であることが明らかになった3~5).本症は,典型的症状を呈する古典型Menkes病と症状の軽い軽症型Menkes病がある6).Occipital horn症候群もATP7A遺伝子に異常があり,本症の軽症型であることが証明された7).
本症の中枢神経障害は乖篤であるが,早期(胎内~生後2か月以内)に治療を開始すると予防が期待できる.このような点からも,本症では胎内診断を含む早期診断が.重要である.
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