文献詳細
今月の表紙 深部皮膚真菌症の臨床検査シリーズ・2
文献概要
細胞壁にメラニン色素を含有するために寒天培地上で暗色(オリーブ色,灰色,黒色)のコロニーをつくる真菌は,黒色真菌(dematiaceous fungi)と総称される.黒色真菌はさまざまな属にまたがる大きな真菌群であり,自然界に豊富に存在するところから,汚染菌として検査の際に問題となることも多い.そればかりではなく,一部の黒色真菌はヒト病原性を有し,主として真皮や皮下組織に感染病巣をつくる.
このような深部皮膚真菌症は,臨床症状や病態,特に組織内にどのような菌要素が検出されるかによって,次の3つの病型(疾患)に大別される.①クロモミコーシス(chromomycosis)(クロモブラストミコーシスchromoblastomycosis:黒色酵母菌症),②フェオヒフォミコーシス(phaeohyphomycosis:黒色糸状菌症),③菌腫(mycetoma,足菌腫,マズラ菌症).本号では①を取り上げる.
このような深部皮膚真菌症は,臨床症状や病態,特に組織内にどのような菌要素が検出されるかによって,次の3つの病型(疾患)に大別される.①クロモミコーシス(chromomycosis)(クロモブラストミコーシスchromoblastomycosis:黒色酵母菌症),②フェオヒフォミコーシス(phaeohyphomycosis:黒色糸状菌症),③菌腫(mycetoma,足菌腫,マズラ菌症).本号では①を取り上げる.
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