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文献詳細

雑誌文献

臨床検査41巻2号

1997年02月発行

文献概要

今月の主題 Helicobacter pylori 総説

Helicobacter pyloriと胃疾患

著者: 榊信廣1

所属機関: 1東京都立駒込病院内視鏡科

ページ範囲:P.137 - P.144

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 H.pyloriは炎症細胞浸潤を主体とする胃炎の原因であり,消化性潰瘍,胃癌,胃リンパ腫と関係していると考えられている.H.pyloriの持続感染による慢性活動性胃炎は,胃粘膜萎縮を進行させ,結果として胃癌が発生しやすい環境をつくっている.また,それは潰瘍再発と深く関係している.H.pyloriの除菌は,好中球浸潤を中心とした炎症細胞浸潤を消退させ,治癒の質の高い潰瘍瘢痕をつくることにより胃潰瘍再発を抑制し,さらにMALTリンパ腫を治癒させる.しかし,H.pyloriの除菌によって胃粘膜萎縮が改善するか否か,そしてそれが胃癌の予防につながるか否かは,今後の検討課題である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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