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文献詳細

雑誌文献

臨床検査41巻2号

1997年02月発行

文献概要

今月の主題 Helicobacter pylori 技術解説

Helicobacter pyloriの核酸診断法

著者: 明石裕光1 殿勝康司2

所属機関: 1兵庫医科大学細菌学 2兵庫医科大学第4内科

ページ範囲:P.167 - P.169

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 Helicobacter pylori感染は胃炎を惹起し,消化性潰瘍の発症や再発と深くかかわっている.さらには胃癌との関連も注目されている.
 H. pyloriの存在診断として培養法,血清診断,病理組織学的診断が主に行われている.近年遺伝子工学の発展に伴い,遺伝子レベルでのH. pyloriの診断や解析が成されるようになってきた.
 polymerase chain reaction法を用いた遺伝子診断は簡便で感度の高い検査法として注目され,胃生検組織からのみならず,胃液,歯垢,便からの検出を可能にしつつある.
 また,PCR法を応用することにより,H. plyoriの有する菌株間の遺伝学的多様性の解析が進められており,将来疾患特異性のあるH. pyloriが発見されるかもしれない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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