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今月の主題 自己抗体・最近の動向 内分泌疾患と自己抗体
甲状腺
著者: 多田尚人1 網野信行1
所属機関: 1大阪大学医学部臨床検査診断学
ページ範囲:P.541 - P.546
文献購入ページに移動 主要な甲状腺自己抗体には抗サイログロブリン抗体,抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体,抗TSH受容体抗体がある.前2者は,自己免疫性甲状腺疾患における陽性率はきわめて高く,その存在診断に用いられる.最近は純化された抗原を用いたRIA,EIAが開発されている.抗TSH受容体抗体は,バセドウ病の原因となる自己抗体で診断,治療経過の判定に有用である.抗TSH受容体抗体の機能を測定する高感度な方法は熟練を要するバイオアッセイしかなく,今後の開発が期待される.
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