文献詳細
今月の主題 自己抗体・最近の動向
内分泌疾患と自己抗体
文献概要
慢性の副腎機能低下症は特異な症状を示し,Addis-on病として知られる.患者血清中には,蛍光抗体法で抗副腎皮質抗体が検出される.Addison病は結核などでも起こるが,同抗体は検出されない.このため抗体陽性のAddison病は自己免疫疾患と推測される.最近,この対応抗原が,チトクロームP450ステロイド合成酵素群と判明した.同酵素はリコンビナント蛋白として利用でき,抗体を特異的に検査できる.同抗体は酵素阻害活性を示し,病態形成への関与が示唆される.
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