icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査41巻5号

1997年05月発行

文献概要

研究

胸腹水におけるコロジオンバッグを用いたセルブロック組織診の意義

著者: 三宅康之1 福屋美奈子1 鐵原拓雄1 畠榮1 北堀美奈2 藤井美佳3 広川満良4

所属機関: 1川崎医科大学附属病院病院病理部 2上尾中央臨床検査研究所 3徳山記念病院 4川崎医科大学病理学教室

ページ範囲:P.595 - P.597

文献購入ページに移動
 セルブロック組織標本は作製に手間がかかるためあまり行われていないのが現状である.しかし,コロジオンバッグを用いたセルブロック法は前処理した遠沈管さえ用意しておけば,手技が簡便で,短時間でセルブロックを作製することができる.われわれの施設ではこの方法を用いて,できるだけ細胞診とセルブロック組織診を併用するようにしている.今回,このようにしてセルブロック組織診を行ってきた97症例を対象に,セルブロック組織診を行う意義について検討した.液状検体におけるセルブロック併用の意義は,①悪性細胞の検出率が増加すること,②疑陽性例の良悪性の判定に役だつこと,③免疫組織化学的検索を行うことにより良悪性の推定,組織型の推定,悪性リンパ腫のマーカー検索,原発巣の推定などが可能であることが挙げられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?