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文献詳細

雑誌文献

臨床検査41巻7号

1997年07月発行

文献概要

今月の主題 母子医療と臨床検査 総説

妊娠維持機構

著者: 許山浩司1 田中忠夫1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学産科婦人科

ページ範囲:P.733 - P.740

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 母体にとって半同種移植片である胎児・胎盤が拒絶されず妊娠が維持されるためには免疫学的機構が重要な役割を果たしている.これには,妊娠によって変化してくる内分泌因子も関与した全身あるいは局所における母体免疫応答の抑制作用,子宮局所におけるサイトカインなどによる胎児・胎盤系に対する増殖促進作用,そして母児間の接点に存在する胎盤の特異的な抗原性などが複雑にかかわっていると考えられている.
 また,妊娠のごく初期においては,月経黄体から妊娠黄体へ分化する機構も妊娠維持に不可欠と考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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