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文献詳細

雑誌文献

臨床検査41巻7号

1997年07月発行

文献概要

今月の主題 母子医療と臨床検査 話題

胎盤蛋白

著者: 鈴木良知1 井坂恵一1 高山雅臣1

所属機関: 1東京医科大学産科婦人科

ページ範囲:P.807 - P.810

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1.はじめに
 母児間の接点であるヒト胎盤からは,さまざまな生物学的活性を有する蛋白が産生・分泌され,妊娠の維持,胎児発育に影響を及ぼしている.その中で非妊娠時にはまったく生体内には存在しない,またはごくわずかしか存在しないが,妊娠時には胎盤からの産生・分泌が増加する妊娠関連蛋白質は,妊娠時の胎児発育・異常妊娠の指標として臨床応用がなされている.一方,絨毛性疾患はもとより,悪性腫瘍からも妊娠関連蛋白質が発現することが知られており,これらが腫瘍マーカーとして利用されてきている.本稿では,従来から臨床応用されてきている胎盤蛋白であるhuman chorionic gonadotropin (hCG),human pacental lactogen (hPL),schwangerschaft protein-1(SP 1)に加えて,最近注目されてきた新しい胎盤蛋白であるpregnancy-associated plasma pro-tein A (PAPP-A),placental protein 12(PP 12)およびplacental protein 14(PP 14)の生体内動態とその臨床応用に関して概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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