文献詳細
今月の主題 臓器移植と臨床検査
移植に必要な検査
文献概要
拒絶反応は,早期治療により回腹可能な急性拒絶反応と治療法が確立していない慢性拒絶反応とに大きく分けられる.急性拒絶反応は,通常,移植後3か月以内の急激な腎機能低下として現れるために,感染症やほかの腎前性因子,薬剤性腎障害との鑑別を的確にかつ迅速に行わなければならない.このため,臨床症状,臨床検査はもちろんのこと,画像診断や病理診断による総合的な判断が日々要求される.また,3か月以後も定期的に腎生検を行い,病理組織の経時的変化を中心に評価して,その長期生着に向けた管理をすることが重要である.
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