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最近注目され始めた腸管寄生原虫Blastocystis hominisの検査法と鑑別診断法
著者: 阿部仁一郎1 𠮷川尚男2
所属機関: 1大阪市立環境科学研究所保健疫学課 2奈良女子大学理学部生物科学教室
ページ範囲:P.938 - P.943
文献購入ページに移動Blastocystis hominis (ブラストシスチス・ホミニス)は,1912年に熱帯地域のヒトの糞便から見いだされ,形態学的観察などから酵母の一種として報告された1).1950年代には電子顕微鏡による形態学的研究が始まり,嫌気性にもかかわらずミトコンドリアを有しているなどの特異な生物学的特徴が明らかとなり,近年研究が盛んになってきた単細胞性の微生物である2).しかしながら,寄生虫に関する国内の教科書にはまだあまり記載されておらず,B.hominisについて知らない検査技師が多いのではないかと思われる.
本稿では主に検出と鑑別診断法についての種々の方法について述べる.
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