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Topics 1998
レジオネラ症
著者: 舘田一博1
所属機関: 1東邦大学医学部微生物学
ページ範囲:P.1477 - P.1478
文献購入ページに移動 斉藤らが1981年にレジオネラ肺炎のわが国第1例目を報告して以来,150例以上のレジオネラ肺炎症例が論文や学会などで報告されている.しかし,その数は欧米に比較して明らかに低く,わが国においてはまだまだ見逃されているレジオネラ肺炎症例が多数存在するものと考えられる.
レジオネラはグラム陰性の細胞内寄生菌であるが,臨床検体においてはグラム染色では染色されにくく,また,本菌は通常使用される培地には発育しないことから,その分離には特殊培地の使用が必須である.この点でレジオネラ感染症の診断は臨床サイドがまず本菌感染症を疑うことが前提であり,そのうえで適切な細菌検査が実施されて初めて診断が可能となる.レジオネラ症は各種検査法が可能となった現在においても診断困難な感染症の1つであり,診断率を高めるためには以下に述べる検査法を組み合わせて実施することが必要である.
レジオネラはグラム陰性の細胞内寄生菌であるが,臨床検体においてはグラム染色では染色されにくく,また,本菌は通常使用される培地には発育しないことから,その分離には特殊培地の使用が必須である.この点でレジオネラ感染症の診断は臨床サイドがまず本菌感染症を疑うことが前提であり,そのうえで適切な細菌検査が実施されて初めて診断が可能となる.レジオネラ症は各種検査法が可能となった現在においても診断困難な感染症の1つであり,診断率を高めるためには以下に述べる検査法を組み合わせて実施することが必要である.
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