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今月の表紙 血液・リンパ系疾患の細胞形態シリーズ・11
特殊急性白血病(Mixed lineage leukemia)
著者: 栗山一孝1 朝長万左男2
所属機関: 1長崎大学医学部附属原爆後障害医療研究施設分子医療部門分子治療研究分野 2長崎大学医学部附属原爆後障害医療研究施設
ページ範囲:P.1486 - P.1487
文献購入ページに移動MLLは,免疫学的マーカー検索によって診断されることが多い.しかし,bilineal typeは,比較的大型の骨髄芽球あるいは単球成分と小型のリンパ芽球が混在し,形態学的観察が診断の契機になることが少なくない.典型的症例を図1に示す.中央下部の4個の細胞は中型から大型で核クロマチンは比較的繊細で核小体も認められ骨髄芽球と思われる.一方,上部2個と右側の細胞は小型で核クロマチンは豊富でリンパ芽球に見える.myeloperoxidase (MPO)染色(図2)では,右下部の中型芽球は陽性だが,リンパ芽球と思われる3個の小型芽球は陰性である.免疫細胞化学法によって,中型から大型芽球に骨髄性抗原(CD13, CD11など)を,小型芽球にBリンパ系抗原(CD19, CD22, CD10など)を確認した.形態学的にbilineal typeと思えても,免疫学的マーカーではbiphenotypic typeである症例も存在する.図3は,比較的大型から中型の芽球と小型芽球の混在が認められる.大型芽球の一部はMPO陽性であった.
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