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コーヒーブレイク
親と子
著者: 屋形稔1
所属機関: 1新潟大学
ページ範囲:P.1499 - P.1499
文献購入ページに移動 何年か前発刊した私の第6エッセイ集"風と光と旅と"からとって当時の部下が退官後に光風会という名前でときどき飲み会を開いてくれるようになった.今年は信州大のS君が幹事で新緑の美が原付近の渓谷の宿であった.これはしかし彼らの可愛らしい子供たちつまり孫弟子でなく弟子孫たちの賑やかな顔合せ会の観を呈し,楽しい集いとなった.特にS君の息子の一人と自治医大のY君の息子の一人がお互い小学1~2年で同じ左利きのせいか気が合って,解散のとき離れたくないと泣き出す始末であった.
ところで今の若い家族は常に行動をともにし,私たちの時代とかなり違うようである.私など仕事にかこつけて2人の子供たちと旅をともにした記憶もほとんどない.そのせいか彼らも結婚後は父の日などにもプレゼントを持ってきたこともないし,当方も老後の厄介になろうなどという気はさらさら起きないで今日に及んでいる.それでいいと思っていたが,弟子たちの家族を見ていると今様もいいものだとも思われる.私の伜も子供に甘い一方で困ったもんだと思っているが,それも一つの形なのかもしれない.ただ現代の子供たちはあまりに両親の腕の中が暖かすぎると社会に立ったとき無力な存在にならないかという危惧は去らない.
ところで今の若い家族は常に行動をともにし,私たちの時代とかなり違うようである.私など仕事にかこつけて2人の子供たちと旅をともにした記憶もほとんどない.そのせいか彼らも結婚後は父の日などにもプレゼントを持ってきたこともないし,当方も老後の厄介になろうなどという気はさらさら起きないで今日に及んでいる.それでいいと思っていたが,弟子たちの家族を見ていると今様もいいものだとも思われる.私の伜も子供に甘い一方で困ったもんだと思っているが,それも一つの形なのかもしれない.ただ現代の子供たちはあまりに両親の腕の中が暖かすぎると社会に立ったとき無力な存在にならないかという危惧は去らない.
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