icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査42巻12号

1998年11月発行

文献概要

今月の主題 遺伝子多型と疾患 各論:疾患と多型

血栓性疾患

著者: 松原由美子1

所属機関: 1廉應義塾大学医学部内科

ページ範囲:P.1533 - P.1538

文献購入ページに移動
 動脈硬化病変を基盤としそこに血小板や血液凝固因子が主体となって形成する動脈血栓は脳梗塞や心筋梗塞などの原因となる.その成因には遺伝的因子と環境因子が複雑に絡み合っていると考えられている.近年,遺伝的因子として動脈硬化/動脈血栓症に関与する因子,すなわち,脂質代謝,血液凝固線溶,血管調節,血小板の遺伝子多型が動脈硬化/動脈血栓症の独立した危険因子として注目されている.それらの中には環境因子や年齢によって遺伝的素因の発現が影響を受ける遺伝子多型の報告があり,遺伝子多型と血栓症の関連の研究は,疾患と遺伝子型,さらに環境因子―遺伝子型との相互作用の検討により疾患の予防や診断,治療選択などへの臨床応用が期待されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?