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文献詳細

雑誌文献

臨床検査42巻12号

1998年11月発行

文献概要

今月の主題 遺伝子多型と疾患 話題

DNAチップ

著者: 川口竜二1

所属機関: 1(株)エスアールエル遺伝子・染色体解析センター研究開発課

ページ範囲:P.1565 - P.1570

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はじめに
 遺伝子解析技術に対する,時代のニーズはより詳細に大量の情報を提供できる(high through-put)方向へとシフトしている.遺伝子解析の基本技術はブロッティングやゲル電気泳動であるが,最近の検査現場には,高速・高感度に多数量の検体を短時間に処理できる方法が導入されてきた.なかでも次世代技術として期待されるものの1つにDNAチップ法がある.DNAチップ法とは支持体としての小断片(チップ)上にそれぞれ異なる種類の短いDNA鎖(例えば,オリゴヌクレオチド)を整列して配置し,それと被検材料中の核酸を反応させることにより,目的の核酸あるいはその特異配列を検出する方法である.DNAチップは,多数のオリゴヌクレオチドを用いてハイブリダイゼーション法により,塩基配列を決定する技術,sequencing by hybridization (SBH)法,あるいはsequencing by hybridization witholigonucleotide matrix (SHOM)法で中心的な役割を演ずる支持体となる.DNAチップは別名で遺伝子チップ(ジーンチップ)とか,オリゴプローブを整列して(アレイ状で)用いることから,マイクロアレイ(マイクロチップ)とも呼ばれる.GeneChipTMがAffymetrix社の商標でもあるので,ここでは語彙をDNAチップに統一して話を進めたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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