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文献詳細

雑誌文献

臨床検査42巻4号

1998年04月発行

文献概要

今月の主題 肥満 話題

睡眠時無呼吸症候群

著者: 石川勝憲1

所属機関: 1国立呉病院・内科

ページ範囲:P.437 - P.439

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1.はじめに
 睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome;SAS1))とは,REM期・non-REM期の睡眠段階で,10秒以上の無呼吸が7時間以上の睡眠中に30回以上,または夜間睡眠1時間あたり5回以上〔無呼吸指数(apnea index)5以上〕認められるものとされており,睡眠中に頻回に出現する無呼吸のため種々の臨床症状を呈する病態を総称したものである.
 肥満そのものを一次的原因とする心肺機能障害をobesity heart disease (肥満起因性心肺機能障害症候群)と呼んでいたが,1956年,Burwellら2)は,このような心肺機能障害の特徴を8つの特徴,すなわち,①高度の肥満,②傾眠,③夜間の周期性呼吸,④筋攣縮,⑤チアノーゼ,⑥二次性多血症,⑦右室肥大,⑧右心不全にまとめ,これがChales Dickensの小説,ピックウィック・クラブに出てくるJoeという肥満少年にきわめて似ていることから,ピックウィック症候群(Pick-wickian syndrome;PWS)と名づけた.その後,肥満がなくても睡眠時無呼吸を呈することが報告されるようになり,Guilleminaultら1)は,睡眠中に無呼吸を呈する病態をまとめてSASと呼ぶことを提唱した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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