文献詳細
文献概要
編集者への手紙
DiBr-PAESAを用いた血清銅測定法の問題点
著者: 山田満廣1
所属機関: 1大阪赤十字病院中央検査部臨床化学
ページ範囲:P.490 - P.491
文献購入ページに移動1.はじめに
大阪赤十字病院の臨床化学検査においては,血清銅の日常検査法として長年にわたり直接法であるTAMSMB法〔ラボシートⅢ Cu:(株)シノテスト〕を,COBAS MIRA S自動分析装置(F. Hoffmann La Roche)に適用し測定してきた.この間,特異な患者血清において異常蛋白に起因すると考えられる測定妨害反応による偽高値を示す検体を見出し,測定上注意すべきであることを報告した1).
今回,TAMSMB法に代わり4-(3,5-ジブロモ-2-ピリジルアゾ)-N-エチル-N-(3-スルポプロピル)アニリンナトリウム(DiBr-PAESA)をキレート剤とする方法2)(クイックオートネオCu)について検討した.その結果,TAMSMB法との比較試験において多くの検体でほぼ良好な相関を示すものの,明らかに乖離する検体の存在を認めたので報告する.
大阪赤十字病院の臨床化学検査においては,血清銅の日常検査法として長年にわたり直接法であるTAMSMB法〔ラボシートⅢ Cu:(株)シノテスト〕を,COBAS MIRA S自動分析装置(F. Hoffmann La Roche)に適用し測定してきた.この間,特異な患者血清において異常蛋白に起因すると考えられる測定妨害反応による偽高値を示す検体を見出し,測定上注意すべきであることを報告した1).
今回,TAMSMB法に代わり4-(3,5-ジブロモ-2-ピリジルアゾ)-N-エチル-N-(3-スルポプロピル)アニリンナトリウム(DiBr-PAESA)をキレート剤とする方法2)(クイックオートネオCu)について検討した.その結果,TAMSMB法との比較試験において多くの検体でほぼ良好な相関を示すものの,明らかに乖離する検体の存在を認めたので報告する.
掲載誌情報