文献詳細
文献概要
今月の主題 注目されている感染症―Emerging Infectious Diseases 話題
ネコひっかき病の病原体
著者: 松本哲哉1
所属機関: 1東邦大学医学部微生物学教室
ページ範囲:P.555 - P.557
文献購入ページに移動1.はじめに
ネコひっかき病(cat scratch disease)は,その名前からもわかるとおり,ネコに引っかかれたり噛まれたりした後に,局所の皮膚病変と,所属リンパ節の腫脹,発熱などの症状が現れる疾患である.本疾患がネコから感染した何らかの病原体によることはかなり以前から推測されていたものの,多くの研究にもかかわらずその正体は長い間不明のままであった.最近になってようやくその病原体が確定されつつあり,本疾患の詳細も明らかになってきている.そこで本稿ではこれまでの歴史的経緯を含めて,ネコひっかき病の全体像について概説する.
ネコひっかき病(cat scratch disease)は,その名前からもわかるとおり,ネコに引っかかれたり噛まれたりした後に,局所の皮膚病変と,所属リンパ節の腫脹,発熱などの症状が現れる疾患である.本疾患がネコから感染した何らかの病原体によることはかなり以前から推測されていたものの,多くの研究にもかかわらずその正体は長い間不明のままであった.最近になってようやくその病原体が確定されつつあり,本疾患の詳細も明らかになってきている.そこで本稿ではこれまでの歴史的経緯を含めて,ネコひっかき病の全体像について概説する.
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