文献詳細
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今月の主題 in situ hybridization 話題
微小染色体構造解析への応用
著者: 佐藤裕子1
所属機関: 1国立国際医療センター研究所難治性疾患研究部難治性疾患研究室
ページ範囲:P.1017 - P.1022
文献購入ページに移動1.はじめに
染色体分析法により血液腫瘍や一部の固形腫瘍では多くの疾患特異性のある染色体異常が発見されてきた.また,バンド分析により特定された染色体切断点(多くは相互転座切断点)から,多くの腫瘍責任遺伝子が単離され1~4),その結果,血液腫瘍学が大きく前進したことは周知のとおりである.しかし,染色体分析法の限界は最高精度の分析法(高精度分析法)を用いたとしても1バンドが平均6Mbpにも相当することである.これでは1Mbp以下の微小な構造異常を発見することは不可能である.しかし,近年開発されたfluores-cence in situ hybridization (FISH)法を染色体分析に取り入れることにより,微小な染色体構造異常の検出も可能になってきた.
染色体分析法により血液腫瘍や一部の固形腫瘍では多くの疾患特異性のある染色体異常が発見されてきた.また,バンド分析により特定された染色体切断点(多くは相互転座切断点)から,多くの腫瘍責任遺伝子が単離され1~4),その結果,血液腫瘍学が大きく前進したことは周知のとおりである.しかし,染色体分析法の限界は最高精度の分析法(高精度分析法)を用いたとしても1バンドが平均6Mbpにも相当することである.これでは1Mbp以下の微小な構造異常を発見することは不可能である.しかし,近年開発されたfluores-cence in situ hybridization (FISH)法を染色体分析に取り入れることにより,微小な染色体構造異常の検出も可能になってきた.
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