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文献詳細

雑誌文献

臨床検査43巻11号

1999年10月発行

文献概要

特集 臨床検査の新しい展開―環境保全への挑戦 Ⅱ.環境問題と疾病 1.オゾン層の破壊

1)紫外線の増加と生体影響

著者: 渡邊昌1 宗像信生2 山口直人3

所属機関: 1東京農業大学応用生物科学部/大学院食品栄養学 2国立がんセンター研究所放射線研究部 3国立がんセンター研究所がん情報研究所

ページ範囲:P.1250 - P.1256

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はじめに―オゾン層の破壊
 紫外線の健康影響として皮膚癌や白内障,免疫能低下などがある(表1)1~3).地球に到達する太陽光は波長200nmから放射量が増えるが,成層圏にあるオゾン層が短波長の紫外線を吸収し,300nm以下の生体に極めて有害な紫外線は地表にほとんど到達しない.しかしオゾンホールの拡大は紫外線の透過量を増す.オゾンホールは,北半球でもその存在が確認されており,熱膨張によって熱帯のうえにも発生しうる.紫外線の作用には殺菌やビタミンD合成など有用な面もあるが,生体への影響も多い.ここでは紫外線の生体への影響に関連のある紫外線測定について概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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