icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査43巻3号

1999年03月発行

文献概要

今月の表紙 血液・リンパ系疾患の細胞形態シリーズ・15

慢性骨髄性白血病

著者: 栗山一孝1 朝長万左男2

所属機関: 1長崎大学医学部附属原爆後障害医療研究施設分子医療部門分子治療研究分野 2長崎大学医学部附属原爆後障害医療研究施設

ページ範囲:P.248 - P.249

文献購入ページに移動
 慢性骨髄性白血病(chronic myeloid leukemia; CML)は顆粒球系細胞の増殖を主体とし,Philadelphia (Ph1)染色体あるいはbcr/abl融合遺伝子を認めることから確立した腫瘍性疾患単位のモデルとなっている.CMLは経過から慢性期と急性転化後の急性期に分けることができる.慢性期は顆粒球増多症を呈するが,多くの場合,幼若顆粒球の出現と好塩基球増多を伴うことで他の顆粒球増多症と鑑別することができる(図1).また血小板増多症を伴うことが多く,これも診断上おおいに参考になる(図1).
 CMLの経過中に,病初期では認められなかった形態学的異形成を認めるようになり,間もなく急性転化をきたすことがある.図2は芽球(骨髄芽球)の増生と経過途中から認められた小型巨核球を多数認める骨髄性急性転化例を示す.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?