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今月の主題 肝炎 話題
世界のC型肝炎―疫学的視点から
著者: 八橋弘1 矢野右人2
所属機関: 1国立長崎中央病院臨床研究部ウイルス研究室 2国立長崎中央病院
ページ範囲:P.307 - P.309
文献購入ページに移動1989年,米国カイロン社によりC型肝炎ウイルス(HCV)遺伝子が発見され,HCV抗体,HCV-RNAの測定が可能となった.わが国においても,従来,非A非B型肝炎と診断されていた疾患の多くが,C型肝炎であることが,明らかとなった.C型肝炎もB型肝炎と同様に,血液を介して感染する.しかし,B型肝炎の重要な感染ルートが母子感染であるのに対し,C型肝炎ではB型肝炎に比較してウイルス最が少ないためか,母子感染,家族内感染の頻度は高くない.C型肝炎の主な感染ルートとしては,輸血や注射などの医療行為,また,麻薬の常習や入れ墨などの生活習慣や行為などが関係する.本稿においては,世界的視野からC型肝炎の疫学に関する現在までの報告をまとめ,解説を行う.
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