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文献詳細

雑誌文献

臨床検査43巻3号

1999年03月発行

文献概要

シリーズ最新医学講座―遺伝子診断 Application編

肺癌の遺伝子診断

著者: 高橋和久1 高橋史行1 福地義之助1

所属機関: 1順天堂大学医学部呼吸器内科

ページ範囲:P.342 - P.346

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はじめに
 原発性肺癌は,現在もなお根治的治療法が確立していないため,男性の癌死亡率の第一位と予後の極めて悪い悪性腫瘍である.肺癌の特徴はその組織型が多様であり,腫瘍の好発部位,治療に対する反応性が多彩であることが,その病態の解明を複雑なものにしている.しかし,近年の目覚ましい分子生物学の進歩により,肺癌は,表1に示すような癌遺伝子や癌抑制遺伝子の異常の蓄積によって発生,進展することが明らかになってきた1).実際,臨床医学の現場においても,さまざまな疾患の診断にその分子生物学的手法が応用されている.本稿ではまず,肺癌で比較的高率に認められる遺伝子異常について概説し,肺癌の遺伝子診断の現状と,将来の遺伝子診断の可能性と応用について述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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