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文献詳細

雑誌文献

臨床検査43巻7号

1999年07月発行

文献概要

今月の主題 マスト細胞 総説

接着因子とマスト細胞

著者: 木梨達雄1

所属機関: 1東京大学医科学研究所免疫学研究部

ページ範囲:P.742 - P.750

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 マスト細胞は炎症やアレルギー反応において重要な役割を演じている.高親和性IgEレセプター(FcεR1)に結合したIgEが抗原により架橋されると,脱顆粒反応が起こり,ヒスタミン,プロテアーゼ,サイトカイン,ケモカイン,アラキドン酸代謝産物が放出され,一連の炎症反応が惹起されることが知られている.一方,マスト細胞の局在や細胞遊走はこれらの免疫反応を調節するうえで重要な役割を果している.細胞間あるいは細胞外マトリックスとの接着は主にインテグリンによって介在されており,インテグリンの発現と接着性調節がマスト細胞による炎症反応調節に密接に関係してくると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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