文献詳細
文献概要
今月の主題 マスト細胞 話題
寄生虫症とマスト細胞
著者: 手越達也1
所属機関: 1京都府立医科大学医動物学教室
ページ範囲:P.781 - P.783
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マスト細胞の分化・増殖にはT細胞依存性,非依存性の2つのメカニズムがある.T細胞非依存性分化・増殖因子にはstem cell factor(SCF),神経成長因子(NGF)などが知られている.一方,T細胞依存性の分化・増殖因子には,インターロイキン(IL)-3,IL-4,IL-9,IL-10などが重要である.
寄生虫に感染すると感染局所において粘膜型マスト細胞(MMC)が増加するが,これはT細胞依存性の増殖であり,胸腺欠損ヌードマウスやヌードラットではこの増殖がほとんど観察されない.実験動物では,腸管寄生蠕虫Nippostrongylusbrasiliensis,Strongyloides ratti,S.venezuelensis(線虫),Hymenolepis nana (条虫),Trichinellaspiraris (旋毛虫)などの感染により小腸MMCが増加することが知られている.ヒトにおいても旋毛虫感染により小腸MMCが増加するという報告がある1).
マスト細胞の分化・増殖にはT細胞依存性,非依存性の2つのメカニズムがある.T細胞非依存性分化・増殖因子にはstem cell factor(SCF),神経成長因子(NGF)などが知られている.一方,T細胞依存性の分化・増殖因子には,インターロイキン(IL)-3,IL-4,IL-9,IL-10などが重要である.
寄生虫に感染すると感染局所において粘膜型マスト細胞(MMC)が増加するが,これはT細胞依存性の増殖であり,胸腺欠損ヌードマウスやヌードラットではこの増殖がほとんど観察されない.実験動物では,腸管寄生蠕虫Nippostrongylusbrasiliensis,Strongyloides ratti,S.venezuelensis(線虫),Hymenolepis nana (条虫),Trichinellaspiraris (旋毛虫)などの感染により小腸MMCが増加することが知られている.ヒトにおいても旋毛虫感染により小腸MMCが増加するという報告がある1).
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