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文献詳細

雑誌文献

臨床検査43巻7号

1999年07月発行

文献概要

今月の主題 マスト細胞 症例

マスト細胞性白血病

著者: 杉田憲一1

所属機関: 1獨協医科大学小児科

ページ範囲:P.787 - P.790

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 マスト細胞性白血病はマスト細胞由来の新生物の15%程度を占める.症状は発熱,体重減少に加えて,腹痛,嘔吐,下痢,胃潰瘍,消化管出血などの消化器症状および低血圧,かゆみ,骨痛などが多い.その他,肝脾腫,リンパ節腫大,貧血,出血症状もしばしばみられる.白血球数は10,000-150,000/μlまでいろいろで,末梢血,骨髄でのマスト細胞の増加により診断される.白血病でのマスト細胞は顆粒は少ないか無顆粒で,ズダンブラック,アルシアンブルーに染色される.また,クロルアセテートエステラーゼ,酸ホスファターゼ反応陽性で,ペルオキシダーゼ反応陰性である.電子顕微鏡によりマスト細胞の顆粒の渦巻状(Scroll),指紋状,層状などの所見がある.予後は極めて悪い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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