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文献詳細

雑誌文献

臨床検査43巻7号

1999年07月発行

文献概要

トピックス

Massachusetts Poison Control System

著者: 坂本秀生123

所属機関: 1ハーバード大学医学部 2マサチューセッツ総合病院免疫病理学部門 3藤田保健衛生大学藤田記念生薬研究所

ページ範囲:P.806 - P.807

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 1998年度の重大事件の1つが和歌山県で起こった毒入りカレー事件であることは多くの人が認めるところである.それはその特異性だけでなく,その後の毒物の特定にかかわる過程において,あらためて問題を提起したのではないだろうか.
 症状が起こった際,その中毒症状に適切に対応することは大切であり,物質の同定が行われている間にも刻々と患者の容態は変化し,一刻も早い処置が重要なことは間違いない.現在,筆者が滞在している米国マサチューセッツ州には,毒物薬物の中毒症状に対する,情報連絡網を州が管理しており,Massachusetts Poison Control System(MPCS)と呼ばれている.このシステムが機能して,患者に対する適切なアドバイスが行われ,また症状から推定を行い,病院において迅速な処置の一助になっている.1998年に発行されたMPCSのAnnual Statistical Reportを基にこのMPCSを紹介し,同定分野で活躍している臨床検査技師の役割も伝えたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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