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文献詳細

雑誌文献

臨床検査43巻9号

1999年09月発行

文献概要

研究

インスリン非依存性糖尿病患者におけるアンジオテンシンⅠ変換酵素遺伝子多型と合併症との関連

著者: 能登勝宏1 柏原早苗1 庄司和行1 小久保武2

所属機関: 1亀田総合病院遺伝子研究室 2亀田総合病院病理科

ページ範囲:P.1045 - P.1048

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 アンジオテンシンI変換酵素(ACE)は,イントロン16に存在する287塩基対の有無により挿入(I)アレル,欠失(D)アレルと表現されII,ID,DDの3型が存在する.今回筆者らはインスリン非依存性糖尿病(NIDDM)患者において,この遺伝子型と合併症との関連を検討した.正常対象群とNIDDM患者の遺伝子型頻度はほぼ同じであった.糖尿病性網膜症,高血圧症合併患者においては非合併患者と比較してアレル頻度に差はなかったが,糖尿病性腎症,冠動脈疾患合併患者は有意にDアレル頻度が高かった.このことはNIDDM患者における腎症および冠動脈疾患の発症とDアレルの関与を示唆した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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