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文献概要
今月の主題 質量分析―新しい臨床検査への展開 各論・LC (GC,MS)-MSの応用
質量分析によるトランスサイレチンアミロイドーシスの病態解明
著者: 岸川匡彦1 清水章1
所属機関: 1大阪医科大学病態検査学
ページ範囲:P.37 - P.45
トランスサイレチンは血清蛋白であり,これまでに多種類の遺伝的変異が見いだされており,その多くはアミロイドーシスの原因となる.正常のアミノ酸配列のトランスサイレチンも老人性アミロイドーシスを起こすことが知られている.われわれは質量分析によって,変異トランスサイレチンを検出・同定し,また,さまざまな修飾構造を同定した.さらに,構造の変化とアミロイド形成の関連について取り組み,重要な知見を得つつある.
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