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文献概要
今月の主題 質量分析―新しい臨床検査への展開 話題
質量分析を用いた遺伝子診断の新しい展開
著者: 武田直仁1
所属機関: 1名城大学薬学部
ページ範囲:P.83 - P.88
文献購入ページに移動1.はじめに
病因として遺伝子の変異が確認されている遺伝性疾患は急速に増えつつある.ここ数年のうちにはヒトを含む多くの生物でゲノムDNAの全塩基配列が決定されると予測されている.このゲノム解析から得られる遺伝情報をいかに臨床診断に取り込めるかは,重要な中心課題の1つである.最終的には約十万種類といわれるヒトの遺伝子の全塩基配列から,癌遺伝子や癌抑制遺伝子の同定や遺伝性疾患の原因遺伝子を同定するには,高感度かつ低コストでハイスピード・ハイスループットが可能な新しい手法の確立が要求されている.遺伝子診断の進展の鍵となる新技術としてジーンチップ(マイクロアレイ)と質量分析(MS)またはこれらを統合した手法が有望視されている1~5).
本稿では遺伝子診断の進展に今後,MSがいかに利用できるかについてできるだけ最新の報告から紹介する.
病因として遺伝子の変異が確認されている遺伝性疾患は急速に増えつつある.ここ数年のうちにはヒトを含む多くの生物でゲノムDNAの全塩基配列が決定されると予測されている.このゲノム解析から得られる遺伝情報をいかに臨床診断に取り込めるかは,重要な中心課題の1つである.最終的には約十万種類といわれるヒトの遺伝子の全塩基配列から,癌遺伝子や癌抑制遺伝子の同定や遺伝性疾患の原因遺伝子を同定するには,高感度かつ低コストでハイスピード・ハイスループットが可能な新しい手法の確立が要求されている.遺伝子診断の進展の鍵となる新技術としてジーンチップ(マイクロアレイ)と質量分析(MS)またはこれらを統合した手法が有望視されている1~5).
本稿では遺伝子診断の進展に今後,MSがいかに利用できるかについてできるだけ最新の報告から紹介する.
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