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今月の主題 微生物培養検査のサンプリング 各論―サンプリングの実際
産婦人科領域の感染症
著者: 宇津野栄1
所属機関: 1西新井病院産婦人科
ページ範囲:P.533 - P.537
文献購入ページに移動 産婦人科領域の感染症は,尿路,性殖器から腹腔内へと進展する上行性感染,母子感染,前期破水などの周産期感染,そのほかSTDや術後感染症など,その病態はさまざまである.またそれらに関与する病原微生物も一般細菌をはじめ,感染症新法の4類に分類されたクラミジア,ウィルスなどのSTD各種病原微生物へと多岐に及ぶ.実地臨床の場における診断,治療の際には,それら病原微生物の検出は慎重かつ正確に行われることが望ましいが,そのためには患者背景因子や常在菌叢の存在を十分理解したうえで,消毒などの前処置はもちろん,採取部位,採取方法,専用培地の選択など,適切な判断,手技が検体採取側に要求される.
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